『終戦記念日』。
72年前の今日、約4年間に渡る太平洋戦争が終結を迎えました。
歴史を紐解いてみると、1945年7月26日、米英中の3か国はポツダム宣言を発し、日本軍に対し無条件降伏を要求するも、日本軍は講和を求めます。
そんな日本に対し米軍は、8月6日午前8時15分、広島に原子爆弾を投下します。人類史上初めて「核」が「殺戮兵器」として使用された瞬間です。さらに同9日追い討ちをかけるように長崎にも原子爆弾を投下しました。この2回の原爆投下により、二つの都市は一瞬にして焼け野原と化し、およそ20万人もの罪のない一般市民が命を奪われました。すでに敗色濃厚だった日本ですが、この大打撃によりダメを押されます。
そして昭和天皇のいわゆる「聖断」によりポツダム宣言受諾が決定され、8月14日、政府はこれを連合国側に通告、翌8月15日正午、天皇のラジオ放送、いわゆる玉音放送で戦争終結が全国民に発表されたわけです。
当時神聖不可侵とされた最高権力者である天皇の肉声が初めてラジオで放送されたことと共に、常勝日本軍の敗戦による戦争終結が発表されたことは、国民に大きな衝撃を与えたことは、想像に難くありません。
この戦争による犠牲者は日本だけで310万人、世界全体では8千万人を越えると言われています。当時の世界人口の実に2.5%がこの戦争により命を奪われたことになります。
私は日頃ご高齢の方々と触れ合う機会が多く、戦争中の体験をよくお聞きします。
特に今年97歳になるおじいちゃんは、当時のことをあたかも昨日のことのようにお話ししてくれるのですが、何度お伺いしても胸が震えます。
ご本人が乗っていた戦艦が攻撃を受け、目の前で多くの戦友達が海に沈んでいく様子をお話して下さるその目には、毎回涙が溢れます。
…「あんなことは絶対に繰り返しちゃいけないんだよ!」
現代の日本は平和そのものです。戦後72年も経つと、「戦争」という言葉自体が死語になりかけているように思われてなりません。
しかし、シリアの終わらない内戦、イスラム国との戦いを国際紛争の代表格として、大小含めた武力紛争は今なお世界各国で無数に、かつ恒常的に発生し続けています。
アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩が一触即発の挑発合戦を繰り返していますが、本来は2人ともそんな争いなんかしたくはないはず!
国と国も元を辿れば人と人、お互いにお互いを認め合うことさえできれば、戦争なんか起こらない世の中ができると確信しています。
世界の中で唯一の被爆国である日本だからこそ、「世界平和」の実現に説得力があります。
『日本』の終戦記念日から、
『世界』の終戦記念日へ!
…改めて今日、心から願います。
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